
坐骨神経痛は神経の滑走性の低下
このページでは
整体の観点から「坐骨神経の滑走障害」について解説しています。
一般的には坐骨神経痛というと腰から足にかけて走行している坐骨神経がどこかで圧迫されているから痛みシビレが発生すると理解されています。
間違いではないのですが最近の研究では、神経は圧迫された程度では痛みは発生しない、圧迫されて神経の滑走性が低下すると痛みシビレが発生すると言われています。
私も長年 坐骨神経痛の方を施術させていただきこの神経の滑走性の低下説は納得します。
そのあたりのことを解説していますので最後まで読んでみてください。
1.坐骨神経の滑走障害とは
神経は自由に動くことができる滑走性と遊走性がありスムーズに滑走することで正常な神経機能が保たれます。
しかしこの神経が周囲の組織に圧迫されたり組織と摩擦や癒着がおきて滑走障害がおきることがあります。
神経は遊走性があるので一方向から圧迫された程度では滑走障害はおきませんが、圧迫が神経を挟み込むようなサンドウィッチ状態になると障害が発生します。
この滑走障害がおきると神経が局所的に伸張され痛みやしびれが生じるようになります。
坐骨神経は末梢神経の中でも最も長く太い神経で滑走障害もおきやすい神経です。
坐骨神経が走行している周囲のこりかたまった筋肉、脂肪、靱帯の肥厚などが滑走の障害になります。
2.滑走障害の原因
神経の滑走を低下させる要因は神経の走行周囲の組織による圧迫、摩擦、癒着です。
圧迫、摩擦、癒着の原因は身体や骨盤のゆがみ、筋肉のアンバランス、筋膜の癒着などです。
骨盤がゆがんでいると骨盤を走行している坐骨神経は周囲の組織に挟みこまれれたり擦れたりして摩擦がおきることがあります。
神経は遊走性があるので骨盤のゆがみ=神経の滑走障害ではありませんがなり得る原因ではあります。
筋肉のアンバランスも同様のことが言えます。
片側の殿部筋の複数ある深層筋が硬直していたり緩んでいたりとアンバランスで不安定な状態だと神経の走行に障害となり得ます。
不良姿勢、体のかたよった使い方、ケガなどで筋膜が癒着するとやはり身体のバランスをくずすので神経の走行に障害となり得ます。
また神経が長期間、圧迫や摩擦をうけていると癒着してしまうので滑走障害になります。
3.坐骨神経痛の原因は滑走障害だけではない
坐骨神経痛はお尻の上側から足の後面にかけての痛みしびれの総称です。
総称なのでお尻が痛い、ふくろはぎが痛い、足の裏がしびれているなど全て坐骨神経痛ということになります。
なので人それぞれ症状や痛い部位も違うので原因もそれぞれ違ってきます。
上記で記した坐骨神経の滑走障害が主な原因であると考えられますが、滑走障害が発生しなくても
骨盤のゆがみ、殿部の深層筋の硬化(凝り)や疲労、筋肉の硬化による血行不良などでも坐骨神経痛の症状が発生します。
このようなことから考えると湿布や電気療法ではごく一部の症状には多少効果があるかもしれませんが改善することは難しいと思われます。
やはり整体などの手技療法でゆがみ凝りを整える療法が適していると考えられます。
参考文献
・坐骨神経痛の最新リハビリ法!スライダーテクニック
・理学療法ジャーナル56巻6号「神経の滑走」
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